03/08 吉原暗黒譚

吉原暗黒譚 (文春文庫)

吉原暗黒譚 (文春文庫)

吉原大門詰の38歳の貧乏同心・今村。吉原では狐面による貸し花魁殺しが連続して発生していた。今村は女衒の元締めに五百両を要求し、身内で元花魁の彩音とともに独自調査を開始する…と言うお話。
江戸!遊郭!連続殺人事件!と好きな要素が詰まったこの作品、ツボにはまらないはずがなかった。面白すぎた。人情ありーの突然のセクシーありーの、往年のリーマン向けドラマのようなハードボイルドチックな展開もありつつ、なんだか2時間ドラマみたいな感じで一気読みでした。
幸助はどんだけいい人なのかと!幸せになるんだよ!!!とどこぞのおかみさんのようなテンションで祈ってしまう。周りの人たちもすごく優しくて、江戸の人情っていいものですね…ほろり…。
この作者さんは警察物をよく書いているイメージだったんだけど、もっと時代物書いてくれないかなー。登場人物も魅力的だったので、シリーズものになればいいのになあ。もっと読みたい!
最近すっかり時代物が好きです。敬遠していたものを好きになると一気に取り込もうとする性質なので、なんかもう時代物の面白そうな本ばっかり調べてしまう今日この頃。今のところ軽めのものが多いので、とりあえずこのままのノリで次は天地明察を狙っている〜。