03/05 小指物語
- 作者: 二宮敦人
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2012/12/06
- メディア: 文庫
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元はネットの連載ということもあってか、サクッと読めます。よくそんなこと思いつくなあという発想に感心しつつも、だからこそもっとがっつり描いて欲しかったなあと言う気もしてしまったり。うーん、でもこのライトな感じが良いのかも…とも思う。哲学めいた発想を平易な言葉で綴ってくれるのでとってもわかりやすい。そんなことはダメだよとかみんなが悲しむよとか、そんな薄っぺらい言葉より小指みたいな言葉の方が今の若い自殺志望者には伝わるんじゃないかなあ。
そして、小指や俗物くんはもちろん、Kや紫なんかの登場人物が濃い!とくにKを筆頭にした精神病院組がすごくよかった。ハタから見たら狂気じみているのだろうけど、彼らはきっと誰よりも幸せだったのだろうな。スカイツリーにまだ行けてないので行ってみたいな。
今こうしてストーリーやキャラクターたちを思い返してみると、ほんと、よく思いつくなあとしみじみしてしまう。