01/06 夜行観覧車

夜行観覧車 (双葉文庫)

夜行観覧車 (双葉文庫)

閑静な高級住宅街のエリート一家で母親が父親を撲殺する事件が起こる。事件現場となった一軒家の向かいに住む一家、事件の起こった家の子供たち、近所に住む世話焼きの主婦、それぞれの視点から事件を読み解く…と言うお話。
湊さんと言えば独白形式が多かったんだけど、今回は語り手を入れ替えつつも通常の小説のような形式て綴られています。が、それぞれの登場人物が主観を元に語るので、最終的には真実が見えてくる…と思ったんだけど、そこはちょっとすっきりしなかったかも。序盤〜中盤はめっちゃ面白くてザクザク読めたゆえ、切れ味のいいラストを期待してしまうのである…。
それにしても彩花がクソガキすぎてめっちゃイライラしたー!なんだあのガキ!!小説の中の登場人物とは言え、今まで読んだ本の中でかなり上位に食い込むレベルのイラつき具合であった…。
以下ネタバレ。
最後は子供達は偽証をして母親を守ることを選んだけど、果たしてそれで検察を騙せるのかな…と思うとラストがやっぱりすっきりしないー。あと、アイドルの俊介くんがそこらの登場人物より存在感あったなあ。一度たりとも本人が直接登場することはなかったけども…。