06/20 巷説百物語

巷説百物語 (角川文庫)

巷説百物語 (角川文庫)

物語を蒐集するために諸国を巡る作家の卵が主人公。江戸時代の諸国を舞台にした7つの怪異譚から成る短編集。
御行の又市、山猫回しのおぎん、事触れ治平などなど、登場人物が魅力的。おぎん姐さん素敵だよおぎん姐さん…!消えゆく事件を華麗に終結させる面々がすてきです。勧善懲悪の悪い奴を罰してすっきり、と言う感じではなく、きっちり悪事の精算をさせるけどなんだか無常というか、独特の余韻のあるエンディングです。
しかし「妖怪時代小説」ってすごいジャンルだな…。