千年樹

千年樹 (集英社文庫)

千年樹 (集英社文庫)

千年の樹齢を誇るくすの木が見て来た人間たちに纏わる連作短編集。現在(戦後〜現代)と過去(戦国時代〜第2次世界大戦)が交錯する形式。どれも読後感はよろしくない。「郭公の巣」「瓶詰の約束」が良かったなあ。「郭公の巣」はオチにゾッとしました。最後の数行での展開がすごい。
「押入れのちよ」の作者さんだと記憶していたのですが、なんだが随分毛色が違うので、勘違いだったかなーと思いきや、やっぱり同じ作者さんでした。ここまで雰囲気の違う作品を書けるって凄いなあ。ほかの作品も気になるー。