01/31 黒嗣の島

黒祠の島 (新潮文庫)

黒祠の島 (新潮文庫)

消息を絶った知人を追うために九州沖の小島へ上陸する主人公。廃屋で惨殺死体を発見するが、余所者を嫌う住人からは情報を得られず調査は難航を極める。やがて過去の事件や村の信仰が明るみに出て来て…的なお話。
全体的になんかこう、90年代のRPGっぽい雰囲気が。町の人から情報を集めて、あっちに行ってこっちに行って、宿屋に行って(笑)。小野さんの文章は読みやすいので、つらつらーっと一気読みでした。
島の住人が信仰する黒嗣の存在だとか、生贄だとか…。民俗学や土俗信仰がお好きな方にはたまらないエピソードが満載です。馬頭と守護の正体がすっごくよかった!終わり方にぶつ切り感があったような気もするけど、それはそれでズシンと余韻があって良いのかも…とも思ったり。