雪屋のロッスさん

雪屋のロッスさん (新潮文庫)

雪屋のロッスさん (新潮文庫)

短編集。いろいろな職業に関するちいさなお話がたくさん収録されています。青果店や理髪店、調律師などの実在する職業から、雪を作る雪屋やらトリュフを探す豚、果てはポリバケツなんかも出てきます。それぞれにいろんな思いを抱えながら自分の仕事を全うする人たちと、それに救われる人、救う人たちがなんとも素敵。ほんわか和む話もあれば、物悲しい話もあり…。「なぞタクシーのヤリ・ヘンムレン」「床屋の国吉さん」「パズル製作者のエドワード・カフ氏」「ブルーの王子と神様のジョン」あたりが好きだったなー。
ただ、丁寧語と言い切りの文末が混ざっているのがちょっと読みにくい…。何らかの狙いがあるんだろうとは思うんですが、わたしレベルじゃわからんのです…。