推定少女

推定少女 (角川文庫)

推定少女 (角川文庫)

今年は桜庭一樹さんの本をよく読むなあ。やはりこの方は女性(とくに少女)を描くのが上手い!初期作品なのかな?「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」に近い、ラノベ的な軽やかな文章でした。
今回は少年少女の逃亡劇。主人公は大人にも子供にも女にもなり切れない中学生の女の子。一緒に逃避行する女の子は見目麗しい美少女だけど、自称宇宙人。2人の推定少女が逃げて逃げて逃げまくって、武器を手にしたり泣いたり笑ったり。滅茶苦茶な展開を走り抜ける少女たちが愛しい!
エンディングは3パターン用意されています。お好みでご想像くださいませ、というある種の突き放されたテイストがすごく良い。ジュブナイル小説のラストとして、マルチエンディングはある意味リアルだなー。わたしは1番目のエンディングが好きでした。